冬道の安全運転対策は雪が降る前に
1.冬道対策は10月中に決める

毎年、初雪の便りが届いてから「今年こそ冬道の対策を」と動き出す企業があります。しかし、冬道の教育や装備は、雪が降ってから手配しても間に合いません。
体験型の講習は冬期に希望が集中し、費用が発生すれば社内の稟議にも時間がかかります。社員の予定も、年末に向けて埋まっていきます。
地域によっては、11月のうちに初雪を見ることもあります。10月は、今年の冬をどう迎えるかを会社として決められる、実質的に最後の月です。
2.冬は「知識があっても止まれない」ことも
冬道が滑ることは、誰でも知っています。問題は、知識があっても止まれるわけではないことです。
日本自動車タイヤ協会の資料によると、時速40kmからの制動距離は、圧雪路で21.0m、つるつるに凍結した路面では78.7mです。同じ速度でも、路面の状態によって3倍以上の差が生じます。
やっかいなのは、その路面が見た目で判断しにくいことです。ブラックアイスバーンは、舗装面の水が外気温の低下で薄い氷の膜になったもので、路面が黒く濡れているようにしか見えません。
さらに、先進安全装置も冬は万全ではありません。カメラの視界不良やレーダーの汚れによって、システムが一時的に機能を停止することがあります。雪や泥が付着しやすい冬こそ、装置に頼れない場面が出てきます。
3.滑る感覚は、擬似体験車両「スキッドカー」で学ぶ

では何が必要か。滑り出したときに車がどうなるかを、感覚的に知っていることです。
その方法の一つがスキッドカー体験です。車両に取り付けた補助装置でタイヤの接地荷重を減らし、乾いた路面でも滑る状態を再現できる教習車両で、安全が確保された場所で、ハンドルやブレーキが効かなくなる感覚を体験できます。
雪がなくても実施できるため、降雪前に受講できることが利点です。
「急ハンドルや急ブレーキは避けましょう」と資料で伝えても、行動はなかなか変わりません。実際に滑らせてみることで、どのくらいの速度から立て直せなくなるのかを、自分の感覚として持つことができます。
4.会社として、10月のうちにできること
体験教育の検討と並行して、費用をかけずに進められる準備もあります。
スタッドレスタイヤの製造時期を確認する。側面の4桁の数字が製造年週を表し、「0423」であれば2023年の4週目に製造されたことを示します。ゴムは3年ほどで劣化し、雪をつかむ性能が落ちるとされています。
スノーブレード、スクレーパー、手袋など、冬の装備を車両ごとに確認する。
燃料を半分以下にしない、バッテリーを点検するなど、冬期の走行前の確認事項を決めておく。
冬期の車間距離について、自社の目安を決める(たとえば車間時間3秒以上)。
いずれも10月中に着手できる内容です。
5.運転経験の長さと、冬道の安全は比例しない
体験教育を特に検討したいのは、雪の少ない地域から降雪地域へ出張する社員、入社間もなく冬道の経験が少ない社員、そして運転歴は長いものの長く冬道を走っていない社員です。
運転歴が長い社員ほど「自分は大丈夫」と考えやすく、会社としても対象から外しがちです。しかし冬道では、経験は必ずしも過信への歯止めになりません。
6.今年の冬を、どう迎えるか
冬道の事故を防ぐために必要なのは、運転技術だけではありません。
- 時間に余裕を持って出発できているか
- 路面の状況を把握しながら走れているか
- 自分の技術と車の安全装置を過信していないか
この3つは、会社側が整えられる部分でもあります。
交通安全講習の中には、冬道特有の危険を説く座学に加え、滑る感覚を擬似的に体験できる「スキッドカー」での実車体験を提供しているところもあります。
まだ雪の降っていない今のうちに、今年の冬道対策を決めておいてはいかがでしょうか。
社員様への交通安全教育はこちらから → サービスメニューをチェック
お気軽にお問い合わせください。03-6261-4783
お問い合わせ
