飲酒運転の危険性を再認識する

- 正常な判断力を奪うアルコールの影響 -

1.飲酒運転はダメだとわかっているはず…?

昔、会社の先輩がよく「飲酒運転は確信犯だ」と言っていました。

「確信犯」とは、辞書で調べると「自分が行っていることが悪いとわかっていながらも、あえて行う行為」とあります。

例えば運転でいうと「ついうっかり一時停止を見落とした」といった場合は、過失として理解できますが、飲酒運転に関してはそのような「うっかり」という言い訳は成り立ちません。

「飲酒運転をしてはいけない」とわかっていながらも、あえて運転することが「確信犯」とされるゆえんです。私も以前はその通りだと思っていましたが、最近少し違った見方を持つようになりました。

2.「酔う」とは脳が麻痺すること

その理由は、「酔う」とは脳の機能が麻痺することだからです。

少量のアルコールであれば、確信的に運転を試みるケースもあるかもしれません。しかし、過度に飲酒した場合、脳の機能が麻痺して正常な判断力を失い、自分が運転することの危険性がわからなくなることも考えられます。

例えば、早朝の飲酒検問で「車内で仮眠を取ったから、もう酔いは醒めたと思った」というドライバーがいますが、前日に大量に飲酒した場合、仮眠をとったからといって、体内から完全にアルコールが抜けるわけではありません。このような判断ミスこそ、脳が麻痺している証拠です。

3.飲酒運転の言い訳

飲酒運転で検挙されたドライバーがよく口にする言い訳には、次のようなものがあります。

  • 「事故を起こさない自信があった」
  • 「捕まらなければ問題ない」
  • 「警察が休んでいる時間帯だと思った」
  • 「みんなやっているから自分も大丈夫」
  • 「目的地が近いから問題ない」

このような安易な考え方は、普段の正常な判断力を持つ状態では決して生まれません。

アルコールが脳に与える影響によって、これらの軽率な言動が出てくると考えられます。酔っていると、危険やルール違反を軽視してしまい、自己過信から不適切な行動を取ることが多くなります。

4.アルコールの影響を再認識する

2023年の飲酒運転による違反件数は全国で21,467件にのぼります(内閣府交通安全白書)。もちろん、実際には検挙されていない飲酒運転の件数はこれの何倍にものぼると考えられます。

これだけの件数が示すように、飲酒による脳の麻痺は、運転行動に直接的な影響を与えるだけでなく、「運転しても良いかどうか」という基本的な判断さえも誤らせてしまいます。つまり飲酒運転は、単に「悪い行為」であるだけではなく「正常な判断をできなくさせる」という点で極めて危険だということです。

12月から年明け1月にかけては、忘年会や新年会など、お酒が伴うイベントが増える時期です。お酒を飲むと、たとえ自分が完全に酔っていないと思っても、脳は麻痺している可能性もあります。「大丈夫だろう」と思っても、すでに正常な判断ができていないかもしれないということを肝に命じなければなりません。

楽しい年末年始を迎えるためにも、改めて飲酒運転について考え、飲んだら絶対に運転しないという強い意識を持ち、注意深く行動したいものです。

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