知っておきたい歩行者保護に関する交通ルール(後編)
1.コンビニワープと電動キックボード

今回は「知っておきたい歩行者保護に関する交通ルール」(後編)として、「コンビニワープ」と「電動キックボード」を取り上げます。
それぞれ歩行者とのヒヤリハット事例を見聞きする機会が多くなってきており、報道等で取り上げられることも増えてきています。
私たちドライバーの大原則である「歩行者保護」という観点からすると、知らないままでは交通トラブルにもなりかねないので、この機会に「コンビニワープ」と「電動キックボード」について確認してみましょう。
2.コンビニワープの危険性
「コンビニワープ」とは、進行方向にある信号が赤信号の時、交差点直前に立地しているコンビニエンスストアやガソリンスタンド等の駐車場を通り抜けて右左折する行為(ワープ)を指します。
歩道手前の一時停止義務違反や駐車場内での交通他者とのニアミスなど危険運転行動をしていると言えるでしょう。
実際に2020年3月に大分県で歩道を歩く子供が犠牲となる死亡事故も発生しており大きな社会問題となっています。
3.電動キックボードの危険性
電動キックボードは道路交通法及び道路運送車両法では原動機付自転車に該当し、次のルールが設けられています。
❶ 原動機付自転車を運転することができる運転免許を所持する
❷ ヘルメットを装着し原動機付自転車としての通行方法に従う
❸ 制動装置、前照灯、後写鏡など保安基準に適合させる
❹ 自動車損害賠償責任保険(共済)の契約締結をしている
❺ 軽自動車税を納付してナンバープレートを取り付ける
※ 2022年4月20日の道交法改正案の可決を受けて2年以内に新制度が運用される見込み
2021年における電動キックボードの違反検挙数は207件(警視庁)、違反のほとんどは、歩道を走行するなどの通行区分違反でした。
歩行者を押しのけて走行する、歩行者にぶつかってそのまま逃げる、信号無視など様々な違反行為が報告されています。
電動キックボードを利用する際は、ルール順守で正しく利用しなければなりません。
4.交通安全の基本は「歩行者保護」
歩行者保護は交通安全の基本としてドライバーの誰もが知っているはずです。
しかしながら、知っていても実践できているかどうかが重要です。
歩行者保護実現のためには、先月の前編で取り上げた「ゾーン30」の設置など、環境面の改善に加えて、私たちドライバーの安全意識の継続も必要と言えるでしょう。
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